汚名返上!ダメな噂を疑ってみたら愛すべき存在だった【第25候蟷螂生かまきりしょうず】後編

汚名返上!ダメな噂を疑ってみたら愛すべき存在だった【第25候蟷螂生かまきりしょうず】後編

カマキリって恐ろしく貪欲?

さて、汚名返上!ダメな噂を疑ってみたら愛すべき存在だった【第25候蟷螂生かまきりしょうず】前編のつづきです。共食い常習犯は免れたカマキリ。ですが基本、肉食昆虫なんです。

カマキリは、昆虫同士だけでなく、自分より体の大きいカエルやトカゲを食べてしまう程「恐ろしく貪欲な昆虫とされています。けれど、それって、カマキリに言わせれば「人間だけには言われたくねーし!」って話じゃないですかね?

そもそも人間が、自分たちより大きい牛や豚を食べてる「恐ろしく貪欲な生き物だってこと、忘れちゃいけません。

「カマキリ」の画像検索結果

みにしばの庭にも、カマキリやカエルやトカゲが棲んでいますが、カマキリが自分より大きいカエルやトカゲを食べてしまう場面は見たことがありません。

それにね、庭のカマキリを捕まえようとしたら、普通に逃げますよ?

巷で噂されているほど、いつも尖って好戦的ではないと思うんです。

風林火山

古典ネタとカマキリ

「蟷螂の斧」

とうろうのおの【蟷螂の斧】

〔カマキリが前脚をあげて大きな車に向かってきたという「荘子」などの故事から〕

自分の弱さをかえりみず強敵に挑むこと。はかない抵抗のたとえ。

出典 三省堂大辞林 第三版について 

一般的には権力者に刃向う、身の程知らず

たいして力のないものが無謀にも強い相手に立ち向かうこと」など蔑みをおびた愚か者をたとえる故事です。

でも公文書って、往々にして権力者側の解釈で広められるケース、ありますよね。

出典の韓詞外伝の続きを調べて読むと・・・あら不思議!真逆の意味になるのです。


<紀元前500年以上前の中国>

斉の国の荘公という王様が狩りに行ったとき

その道中に、一匹の虫がいます。

「カマキリ」の画像検索結果

足を挙げて、今にも車の車輪に打ちかかろうとしていました。

王様:これは何という虫か。

 

従者: “カマキリ”というものです。
 その虫は、前に進むことは知っていますが、後ろに退くということを知りません。
 自分の力量を見ずに敵を軽く見る虫です。

 

王様:これが人だったなら、
 必ず天下の勇武となったであろうに

 

そして車でひかないようにカマキリを避けるよう命じたのです。

王様から一目置かれたカマキリ

本当は、カマキリ=勇者だったのです。

 

本当は愛されていた

カマキリは勇気の象徴

カマキリにまつわる紀元前から伝わる、故事を隠語に織り交ぜた文学や芸術品も多数あります。「蟷螂の斧」は両極端な意味合いで、今でも使われる興味深い故事の一つです。

戦国武将も、カマキリの勇気を甲冑に摸しました。

出典:http://www.cracked.com/article_19347_6-weird-fashions-from-history-with-weirder-explanations.html

京都の歴史ある伝統行事にも、カマキリの勇気にあやかる文化が息づいています。

京都の祇園祭には、カマキリが屋根に乗っている蟷螂山という御車が人気です。

中国からの渡来人の末裔「外郎家」。京都に住み、ういろうを作り財を成し、永和2(1376)年、中国の故事「蟷螂の斧」にちなんで蟷螂山を創設しました。ないがしろにされる民意と、権力が横行する世の中のへのアンチテーゼ。

出典:祇園祭・蟷螂山の創始者はあの「外郎家」 子孫も参列

ということで、近年、悪いイメージのカマキリですが、本来は人々にも愛されていました

日本では古来から、祈り虫とか拝み虫という呼び方もされ、上半身を起こし鎌をたたんだ姿に、やはり敬虔なものを感じていたようです

旧暦72候にカマキリが取り上げられている理由は第20候「蚯蚓出(ミミズいでる)」に共通して有益な虫だからです。

ミミズは畑の土作りに一役買っていましたが、カマキリは害虫を駆除してくれます

現代人のみなさんも、もうカマキリ愛に溢れているはず(笑)

カマキリの勇気を見習って、自分を奮い立たせたいと思う時もあるでしょう?

子育てネタに、話しかけたいあの人に。

カマキリを知らない人は、まず、いません。

音楽や芸能人の趣味が合わなくてもOK!

世代間にギャップがあってもOK!

住んでる場所が違っても海外でもOK!

LINESTORE :カマキリLINEスタンプ 1

旧暦は、どんな人ともつながれる、凝縮された知恵なのです。

 

まとめ

一寸の虫にも五分の魂

「勇気 カマキリ」の画像検索結果

いかがでしたか?

小さく弱い者にも、それ相当の意地や根性があります。

どんな相手でも侮ってはなりません。

 

従者の情報を鵜呑みにしない王様のように。

ググれば何でも出てくるネット情報だけでなく、自分の感性を大事にして生きていきたいものです

情報過多の現代、噂では悪く言われているけど「接してみたらいい人だった」っていう事もあるでしょう。

大きな発信力を持つ人が、必ずしも正しいわけではないのですから。


<みにしばの素>

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