4.6億年のサバイバル術!!黙って負けてるフリをせよ【旧暦第20候 蚯蚓出ミミズいずる】

4.6億年のサバイバル術!!黙って負けてるフリをせよ【旧暦第20候 蚯蚓出ミミズいずる】

<ミミズが地上に這い出す時期/新暦5月10日~5月14日頃>

こんにちは。

第二の人生の最終目的地を、風の谷のナウシカの「おおばばさま」に設定した、みにしばです。

美魔女と流行りものには近寄りません。

今日は、現代では、気持ち悪い~って、嫌いな人も多そうなミミズ。

なぜいにしえの人は、旧暦にわざわざミミズが這い出す時期を記したのでしょうか?

そんな謎が解けますように。

ミミズにまつわる温故知新の世界を、旧暦さんぽしてみます。

ミミズの歴史

地球上に人間が登場したのは約1400万年前。

ミミズが地球上に登場したのは、北米で発見された暁新世後期の化石から計算されたところによると、ヒトの100倍以上にあたる約4.6億年前と推測されています。

実はミミズは氷河期を超えて現在まで生き残る始祖動物の一種なのです。

なんと人間の100倍、生き物として大先輩なんですって。

ミミズの性別

ミミズは雌雄同体でオスメスの区別がありません。


すべてのミミズがオスにもメスにもなり交尾をします。


またミミズは双子以上で生まれてくることが当たり前で、1つの卵から2匹以上が孵化します。

平均は約4匹ですが、多い場合では6匹生まれてくる場合も確認されています。

人間界でLGBTは少数派ですが、ミミズ界では圧倒的多数

しかもセットで生まれるから婚活とかパートナー探しの必要なし

ミミズが棲む土は黄金の土

1.「大地の腸」「大地の鍬」とも言われ、土壌の腐敗物(生物の死骸や落ち葉、糞など)を食べて分解します。

2. ミミズの腸には酵素が豊富に含まれており、摂取した微生物の酵素と合わさることで栄養たっぷりな糞ができます。糞には土壌の有機的成分である腐植や、アミノ酸などの栄養素のほか、作物に吸収されやすいリン酸やカルシウム、マグネシウムも含むので土壌のph値を調整したり保水性や酸素含有量を高める働きがあります。

3. 更には死んだ後には土壌に窒素養分をもたらします

いにしえの人々にとって、耕してくれて土壌改良してくれて栄養満点の土にしてくれるありがたい益虫だったようです。

至れり尽くせりですね。

現代の私たちにとっても、昔ながらの化学肥料を使わない有機農法にミミズが見直されているとか。

食の安全や健康が求められているこのご時世、結構なお値段でミミズの糞土なるものも売られているようですよ。

東洋医学ではミミズは漢方薬

古代社会では生薬(薬効をもつ植物・動物・菌類)が大きな役割をもちその用法も時代とともに研究されてきました。

ミミズは2世紀初頭の医学書にはすでにその薬効が記されており、漢方薬では発熱や気管支喘息の薬として用いられています。

11世紀の文献「図経本草」には「地龍」の名で登場。

その薬効としては[1]解熱作用 [2]鎮痛・鎮痙作用 [3]利尿作用 [4]血圧降下作用 [5]糖尿病の改善作用 [6]血行促進作用 [7]消炎作用 [8]殺菌作用 [9]中風(脳出血)の改善 [10]胸痺(狭心症・心筋梗塞)の改善が挙げられており、私たちを苦しめている生活習慣病や内科疾患にあたかも万能薬のように対応していることがわかります。

中国だけでなく、現在日本でも薬として売買されています。

土壌のみならず、人間の体にとっても有益だということがわかりました。

地龍=地面を司る神様」らしいのですが、風水で龍というのは氣をあらわすことに由来するとか。

風水の世界で、ミミズ様は、地上で起きる私たちの出来事を見守りつつ、たまに地面を揺らしたりしているそうです。
地面を揺らすときは、怒ったときだそうです。

信州旧暦デートは蚯蚓神社?!

信州暮らしの24節気と72候ですから、マニアック度満点のこちらをご紹介。

長野県小県郡長和町にあ蚯蚓神社(きゅういんじんじゃ)

ミミズ様、ありがたや~。

長和町は人口6000人程で、毎年100人程度人口減少しています。

十数年前から地区の人たちが、せっかく珍しい神社があるのだからと、地区の人たちが地域に活気を取り戻すために、案内看板や遊歩道を整備するなどしてPRしたのだそうです。

<由来>400年ほど前、この辺りは大昔に大雨が続き、奥にある北沢山から大水が出て、長さが30センチの大ミミズが群れをなして死んでしまい、住民が不思議に思っていたところ、コレラやチフスが発生し大変な騒ぎとなったそうです。村人たちはこれはミミズ様の祟りではないかと考え、お堂を建て「蚯蚓大権現」として祀ったのがこの神社の始まりだそうですが諸説あるようです。

・・・・・・。

シュールですね。

御神体が、お昼寝してます。

みみずのおひるね」って書いてあるし。

<看板>【土の中に生きる動物の王者「みみず」を「蚯蚓大権現」として祭ってあります。
みみずが木の葉などを食べ糞にして「土」ができるため、「土の神様」であります。】

道路沿いの左側に、ミミズの石碑。

昔から「おきゅうさま」と呼ばれており、きゅうせん(蚯蚯)とはミミズのことを指しているようです。

もともと湧水が多いところで、湿地であることからミミズの生息も多かったことによるものみたいですね。

母なる大地を豊かに肥やす子孫繁栄の願いからか道祖神信仰の土地柄か、石碑には男女のミミズが掘られております。

蚯蚓出のこの時期に、マニアックなデートスポットとしていかがでしょうか?

他人と絶対かぶらない二人だけの思い出作りに是非。

もし付き合ってる彼が、あなたをここに連れてきたら、本気度を疑う余地はないでしょう。

山中で押し倒されたら別ですが、まず、遊びでたどり着ける場所ではありません。

人生を迷いながら一緒に歩いてゆけるのか、試しに二人で道に迷ってみるのも良いかもしれませんよ。

猫にマタタビ、犬にミミズ

犬を飼っている人にとっては、この匂いつけミミズあるある」です。

なぜか犬は、干からびたミミズが大好きなんです。

乾物と生だと圧倒的に乾物好みで、屍骸の匂いを背中にゴロンゴロンと擦り付けるのです。

犬の散歩仲間にそのことを聞いたところ、8割くらいの犬が同じことをするようです(みにしば調べ)。

その様子が必死というか、狂ったような表情になるほどの影響力。

漫画『カムイ外伝』及び『サスケ』において、忍術に使用されるアイテムの一種として「犬万」なるものが紹介されている。敵忍者に犬万を数滴つけ犬に追跡させたり、敵に囲まれた際犬万で大量の野犬を呼び寄せその混乱に乗じて逃走するなど様々な活躍をする。犬万の正体はミミズ(大量のミミズをすり潰したドロドロの液体、あるいは乾燥させたミミズの粉?)である。

現代でも、猟師さんに言わせると「当たり前すぎる」ことのようです(笑)

犬の中には、飼いならされて野性を失っている個体もいるけれど、あの干からびたミミズには犬を惹きつける、人間で言う香水のような働きがあるらしいです。

犬と人間の歴史は古く、このような犬の特性をいにしえの人々はどんなふうに活用していたのでしょうか。

なぜミミズは雨が降ると地表に出てくるのか

はっきりしたことは、解明されていません。

一番有力な説は、ミミズは皮膚呼吸なので、雨水による浸水で土の中が酸素不足になって出てくるというものですが、みにしばは小さい頃、朝ミミズを水の中におぼれさせる遊びにハマりまして。

かなりの確率で学校から帰ってもまだ生きていたのを覚えています。

(種類によると思いますが、翌朝も生きてたミミズもいました)

・ミミズは皮膚呼吸

・ミミズは乾燥や紫外線に弱い

・ミミズは自分で体温調整ができない

・目がないかわりにモグラなどの天敵の振動や音を察知して逃げる

・ミミズは地上の方が速く動くことができる

鳥に食べられたり、踏まれたり、地表の方がミミズにとってリスクが高いはずなのに、何がしたいんでしょうか。

雨がこうしたミミズの行動の引き金となる理由について、科学者たちがさまざまな説を唱えていますが、いまひとつ意見の一致していないようです。

ミミズって、臭くて単細胞なアホだと、侮ってはいけません。

だって氷河期を超えて、環境の変化に対応して、生き長らえているんです。

人間の100倍のサバイバル能力を、理解できないのは人間の方かもしれません。

まとめ

日本人古来の思想に「自然のもの全てに神が宿っている」というものがあります。

土にも植物にも動物にも、大きな影響を及ぼすミミズ様は、怒ると地震を起こす説まであり農民の信仰の対象でもありました。

クラスの中で、地味で無口でカースト低い扱いをされている人も、実はwebという地面で強大な力を持っている説みたいなものです。

いつの時代も、勝者必衰の理(しょうしゃひっすいのことわり)を繰り返す中で、4.6億年間、安定の「負けるが勝ち」を無言で貫くミミズ様。

今日も、旧暦72候を通じていにしえの人々からのメッセージを、みにしば視点で、しっかり受け取りました。

ミミズ大学 http://41332.jp/choose.html